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MacでUbuntu Server [その1]HDDからSSDへ換装


 2010年に購入したMac mini Server (Mid2010) は、ずいぶん長生きだった。いや、まだ存命だ。Macとして、つまりmacOSで長く動いてくれたが、現在はUbuntu Serverとして生まれ変わっている。

 MacのUbuntu化(Linux化)は、多くの方がやっていらっしゃると思うし、双方の親和性は悪くないようなので、きっと簡単にできるだろうと高をくくっていた。しかしなんとか使えるようになるまでには結構な時間が掛かってしまった。

 ということで、今後の参考にする意味も含めて、MacのUbuntu化(正確には、Mac mini Server Mid2010のOSをMac OS XからUbuntu Server 20.04へ変更)の一連の流れを記しておこうと思う。まあ「備忘録」やね。

●Mac mini ServerでのOS X Server使用をやめる
 このMac mini Serverは、2010年に購入後、主にファイルサーバーとして使ってきた。2013年にはハードディスクの不調からUpperディスク(OSが入っている方)を交換(こちらに過去記事)。また2015年にはメモリ増設も行った(こちらに過去記事)。で、その後は問題なく使っていたのだが、今年(2021年)に入ってから、たまたまディスクユーティリティーでチェックをしたところ、Lowerディスクがうまく動かなくなっていることが分かった。実はこっちのディスクには、現状、何も入っていないので、不調でも問題ないといえば問題ないのだが、二つあるハードディスクの一つが止まってしまった際、Mac mini自体がおかしくなりはしないだろうかと不安になった。

 また問題は(実は)それだけではなかった。そもそもMac mini ServerのOSが古い。Mid 2010だと当然のことながら最新のBig Surなんか入る訳がない。ということはOSのアップデートはもちろん、セキュリティーアップデートも止まっているわけで、これはいかん(今ごろ言うなって話だが)。Serverとはいえ、外からは入れないようにしてあったので、その点はまあヨシとしていたのだが、だからといって安全だとはいえない。いい加減、ちゃんとしようと思っていたときに、ハードディスクの問題を見つけた訳だ。

 ということで、Mac OS X ServerからUbuntu Serverへの転換を図ることとした。

 まずやったのは、データのバックアップだ。Ubuntuにするわけだから、元のMac OS Xのことは考えなくてよいものの、作ったファイルなどが130GBほどあった。Time Machineが動いているのでそっちに全部バックアップされているが、今回の移行はMacからMacではなく、MacからUbuntuなので別途保存しておく必要がある。そもそもMac mini Serverが止まっている間、この130GBの一部を必ず使うわけで、となるとこいつをメインで使っているMac mini Late 2014か、MacBook Pro 2019のどちらかにコピーすることになる。が、この2台のどちらでも使えるようにしておいた方がが良いとの判断から、外付けの3TBハードディスクにコピーすることにした。この130GBは、Time Machine以外の外付けHDD(2TB)にもバックアップし続けていたのだが、それはあくまでもバックアップとし、別の外付けHDD(3TB)にコピーしてこちらを日常的に使うこととした。

 さて、ここまでできたので、Mac mini Serverのストレージ交換へ進んだ。Lowerディスクは壊れているので交換は当然だが、Upperの方も交換する。双方ともHDDからSSDに交換した。

 Upperは500GBのSSDに、Lowerは240GBのSSDに換装した。

 ストレージの交換は2013年に経験しているので、それを思い出しながら実施する予定だった。しかし無理。全く覚えていない。ということで、新たにネットで検索して「先生」を見つけ出した。今回は、私のMac miniと同機種の分解方法が解説されたYouTube動画を参考にさせてもらった。この映像はかなり丁寧である。英語の字幕を設定で「自動翻訳」すれば、日本語でも読める。


 ということで上記の映像を見てもらえば、換装については何も言うことはないのだが、私が行った換装も写真に残してあるので、一応、貼っておく。所々で撮り忘れている部分もあるし、あまりきれいに撮れていないので、実際に換装される方は、上記のYouTube映像を見てもらった方が、断然、役立つだろう。

●Mac mini Serverの分解とディスク換装
Mac miniを裏返す。用意したトルクスドライバーは、前回同様T6とT8。これ以外に2mmの六角レンチも使う。
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黒い蓋を少し回して外す。 上にアンテナプレート、左にファン、右にメモリが見えてくる。
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メモリを外す。横の支えを開くようにすると外れる。続いて左側にあるファンを外す。赤丸位置のビスをトルクスドライバーT6で外す。
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ビスを取っても、まだケーブルがつながっているので注意してずらし、写真の赤丸の位置でケーブルを外す。プラスチックのヘラ状のものがあるとよいが、持ち合わせがなかったので古いクレジットカードを使った。
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ファンが取れたら、左側にあるカバーを外す。赤丸のビスをT6ドライバーで外し、右へずらすと取れる。
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アンテナプレートを外す。赤丸部分はT6で、赤四角部分は六角レンチを使う。こちらもファン同様ケーブルが付いているので、プレートを少し右へずらし、コネクタ部分を見つける。
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アンテナのケーブルコネクタ部(赤丸)を慎重に外す。
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プレートを取り除いたら、赤い四角部分にある6カ所のコネクタを外す。左の二つは手前から持ち上げる形、あとの四つは先ほどのファンと同様の形(右端は前回の分解時に壊してしまったコネクタ)。
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次にロジックボードを外すために赤丸部分の三つのビスを外す。手前から、六角レンチ、T6、T8を使う。
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写真の位置にドライバーを差し込んで、手前に少しだけ引く。少し力が必要。
前回の分解では、このとき、ケーブルを一つ外し忘れたまま引いてしまったので、上記の破損が起きてしまった。
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ロジックボードが少し出たらドライバーを抜く。まだロジックボードを引き出してはいけない。
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電源ケーブルを外す。写真の赤い四角の位置に刺さっているコネクタ(赤丸)を外す。
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ロジックボードを引き出す。
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黒いカバーのかかったLowerハードディスク(本体が裏返っているので上部にある)を取る。手前に引くと外れる。
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電源を取り外す。写真右側に電源がある。取り外す前に、手前の金具を取る。
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上の写真の右側を拡大撮影。ぼけてしまったが、指先が当たっている金具を左にスライドさせて外す。
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電源のコネクタ部を左に回転させる。Mac mini筐体の内側を見ると、このコネクタ部に溝が切ってある。これに沿ってはめ込む形になっているが、左に回転すると溝から外すことができる。
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電源を固定しているビスを外す。T6を使う。
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電源をスライドさせて外す。
手前中央に見える銀色の部品が、さきほど電源コネクタ部から外した金属片。
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Upperハードディスク(本体が裏返っているので下部にある)が設置されている部品を外す。写真でドライバー(T6)が当たっているビスを取ると、Upperハードディスク部が取れる。
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Upperハードディスクを固定しているビスをT8で外す。4カ所ある。
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SATAコネクタについているテープを外し、コネクタも外す。また熱センサーも外し、それぞれ新しいディスクに取り付ける。
写真の左側が、コネクタ類を外した既存のハードディスク。右側が新たに取り付けるSSD。熱センターの位置は、もとのディスクと同じ場所がよいようだが、新たに付けたのがSSDなので位置がよく分からなかった。とりあえず写真のようにSSDの適当な位置に貼っておいた(笑)。
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SSDを固定部品に設置し、4本のビスでとめる。
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次に、Lowerディスクの交換をする。まず赤丸部分のビスをT6で外す(交換後に使う)。次に、黒いカバーを慎重に外す。粘着部にほこりやオイルなど付かないように(ディスク交換後に使うため)。
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左の白いものが外したカバーの内側。右が新たに設置する240GBのSSD。SSDの方は、SATAコネクタと熱センサーを付け替えた状態。
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新ディスクに黒いカバーを付ける。元通りに付けるのはなかなか難しかったが、適当に付けるとMac miniにうまく入らないので注意が必要。
写真はカバー装着後(少しいびつですね(笑))。
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Lowerディスクを横から見たところ。熱センサーのケーブル等を、元のテープでしっかりとめてある。
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Lowerディスクの横(上記の反対側)。先ほど取ったビスをT6で付けておく(赤丸部)。
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SSDに交換したUpperディスク部をMac miniに戻す。
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外したときのビスで固定する。
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右側に電源を挿入する。
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電源のコネクタ部分を筐体内側の溝に沿って右回転して固定する。
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電源のコネクタ部に、先ほど外した金属部品を差し込む。
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電源部をビスで固定して、LowerディスクをUpperディスクの上に差し込む。
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ロジックボードを差し込む。ケーブル類がいろいろあるので、それらがロジックボードの上になるように注意する。
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差し込んだロジックボードを固定する。分解時に取った3本のビスを使う。
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固定したロジックボードに各種ケーブルコネクタを装着する。6カ所に加え、右端の電源部も忘れずに。
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アンテナパネルを置き、先にケーブルを接続する。
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アンテナパネルを設置し、元のビスで固定する。Lowerディスクがうまく入っていないとパネルが固定できないので、ディスクの位置を調整するなどが必要かも。
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プラスチックカバーを戻してビスでとめる。
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ファンのケーブルを装着する。
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ファンをビスで固定する。
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メモリを装着する。横からスライドさせるように差し込み、十分に入ったところで下に押し込むと、カチッという音がして装着される。
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最後に蓋を印に合わせて置き、少し回転させて固定する。
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●OSインストール
ディスクを交換したあとはOSのインストールである。今回はTime Machineからお気楽にインストールすることはできない。USBメモリにUbuntu Serverのインストールデータを入れ、そこから実行する。この内容は、また次回にでも。

by masarujan | 2021-08-22 14:07 | Ubuntu Server | Comments(0)

まあ、思いつきで書いてます……。落書きみたいなもんです。


by masarujan
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