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iPhoneのMaxの名は移行へのフラグか

 新型のiPhoneが発表されました。すでに予約が始まっているようで、さっそく購入を決めた方も少なくないでしょう。発表のあった3機種とも、昨年出たiPhone Xと同じ全画面(ノッチはあるけどね)となったことで、買い換えに拍車が掛かっているのではないでしょうか。iPhone Xが出たときは、8(つまりホームボタンあり)と全画面のXとどちらにしようか迷った方も多かったでしょうし、おそらくApple自身も昨年の時点でのXの出荷は「様子見」の思いもあったのではないかと推察しています。結果、Xの売れ行きが良かったことから、2018年はXのライン(全画面)へと進行したのではないかと、勝手に考えています。まあ、実際はずっと前から「全機種が全画面」というロードマップが出来上がっていたのかもしれませんが。

 さて、かくいう私は、いまだに5sを使っています。6が出た時期に、あえて「小さい方がいいや」と、5sを選びました。あれが2014年秋でしたので、丸4年、5sを使っていることになります。そろそろ替え時かなと思ったこの2018年の夏、刷新されたラインナップが秋に出るとの噂を聞き、これは「買い」かもしれないと心躍らせておりました。
 ところが、です。新ラインナップが発表されたものの、私の心はあまり動こうとしませんでした。なんでだろう。
 おそらく、最も大きな理由は価格なのでしょう。売れ筋と思われるXS(5.8インチ)で112,800円(税別)。消費税を入れれば、12万円を超えます。ビッグサイズのXS Maxに至っては、税別で124,800円からで、ストレージをマックスの512GBにすると税別で164,800円、税込みだと177,984円とほぼ18万円。なんなの、これは。現時点で最安価なMacBook系(MacBook Air)だと、税別で98,800円からというのですから、512GBのiPhone XS Max1台で、Airが2台買えてしまう(3万円ほど足りないけど)という恐ろしい金額になっています。

 まあ、iPhoneはもともと高いスマートフォンでしたし、3大キャリアで導入すれば、機種代を月割りにでき(割引もあるだろうし)、そういう利用の仕方なら「iPhoneは高い」というイメージがないかもしれません。でも現実問題として高いです。私は、いわゆる格安SIM(日本通信のb-mobile)を使っているので機種は自分で調達することになるわけで、となると上記の価格がもろに響く。いやあ「高すぎるよ。やってらんないよ」と思ってしまいます。
 ならばiPhoneをやめてAndroidにすれば?と言われてしまいますが、そういう気にもなれず。iPhoneと、iPad、Macの連携に慣れてしまった今となっては、Androidへの移行は現実的ではないと思えてしまいます(てことは、Appleの術中にはまっている、ってことでしょうが・笑)。

 こんな状況ですので、新iPhone導入に二の足を踏んでいます。

 で、実のところ、もう一つ気になる点があるのです。それは今回の最高(に高い)機種のネーミングです。iPhone XS Maxです。
 ネットでは夏頃から「今度はMaxの名を持つ機種が出るらしい」との噂が流れていました。当時私は「まさか。Appleがそんなベタな名前を付けるわけないよ」と思っていたのですが、蓋を開けたらなんと、付いているではありませんか、Max。
 これにはちょっと驚いています。なんで? どうしてPlusではなくてMaxなの? これまでのiPhoneの大判は、シリーズ6からずっとPlusの名を持ってきました。ここに来てなんでMaxなの?と、頭の中が「?」マークでいっぱいになったものでした。
 でもね、単に「すごいぞ、でかいぞ、最高だぞ」というアピールのためにMaxという言葉を付与したのかといえば、どうもそうとは思えない気がします。私が「Maxは、ないよね」と思ったのは、このことから(つまり、すごいぞアピールのためだけのネーミングだとしたら「ないよね」と思ったから)です。ならばなぜ、わざわざMaxにしたのか。

 ここからは私の妄想です。
 もしかしたらAppleは、iPhoneを会社の中心事業から外すつもりなのではないかと思ったわけです。

 スティーブ・ジョブズ氏がAppleに復帰して、1998年にiMacを発表・発売しました。当時のコンピューターは白や黒という地味な色が当たり前で、初代iMacのボンダイブルーは、それは衝撃的でした。フォルムはおにぎりのようでかわいく、一体型のコンピューターとしての先鋭ともいえるスタイリングをもっており、多くの人を魅了しました。まあ、実際には「遅い」とか、丸形マウスが使いにくいとか、いろいろ問題はあったものの、一つの時代を築いたのは間違いありません。
 その後、iMacは、バージョンアップをしていきました。2002年には、フラットパネルを持った、いわゆる「鏡餅」型も登場。そして2004年には、現在のフォルムに通じる液晶一体型の薄型本体となったiMac G5が登場し、その2年後の2006年には、プロセッサがIntel製となったiMacへと進化していきます。フォルムが完成されたものとなり(現在もそれを踏襲しています)、Intelプロセッサを搭載したことで、一つの区切りになったと言うこともできます。
 iMacが安定したものとなった翌年、つまり2007年には、初代iPhoneがアメリカで登場しています。日本での発売は、翌2008年で第2世代のiPhone 3Gでした。当初、日本ではいわゆるガラケー全盛で「iPhoneなんてのは、売れるはずがない」と言われていました。実際、発売当初はあまり伸びはなかったようですが、その後、年を経るに従って、爆発的なヒット商品となっていきました。

 さて、何が言いたいかというと、現在のAppleは、主力製品がiMacからiPhoneへと移った10年前のように、今後はiPhoneを主力にするのではなく、次のステージに移行しようとしているのではないか、と思うのです。
 それを臭わすものに、Apple Watchの進化があります。Apple Watchは、当初、健康管理やフィットネスの部分にスポットがあたり、そうした使い方が中心であるかのようなイメージがありました。もちろんそれは(おそらく)Appleの目指したところでしょうが、シリーズが進化するに従い、単なる健康サポート時計ではなくなっています(当初から健康サポートだけではなかったですが)。特にSeries 3(2017年)に、GPS+Cellularモデルが加わり、iPhoneがなくても通信・通話ができるようになったことは、大きな進化でした。また海外モデルでも日本のSuicaが使えるようになり、利便性が上がっています。
 今回、新iPhoneと同時に、Apple Watch Series 4が発表されました。ディスプレイサイズが大きくなったことなど、進化の度合いが目に見えるものではありますが、それだけではなく、同時期に登場するWatch OS 5では、Apple Watch同士のトランシーバー機能や、Siriの強化などが示されています。またWebページを表示できる(未確認)との噂もあり、進化の一途をたどっています。

 つまり、Apple Watchが進化のスピードを上げている感があるのです。これは10年前のiMacからiPhoneへのメーン移行に似ていると思うのは私だけでしょうか。
 そしてここへ来て、iPhoneにMaxの名が付きました。Maxとは、maximumの略語であり、辞書によれば「最大限の、最高の、最大の」の意味。「ものすごいやつだ」と言っているのですが、裏を返せば「これ以上ない」と言っているともとれます。つまり、AppleはこのMaxで、iPhoneを製品群のフラッグシップにすることをやめようとしている、と考えているのではないか……。
 いやもう、これは私の夢想です。妄想です。妄言です(^^)。でもね、Appleという会社は(今はなんだかちょっとつまんないですが)、常にnextを見続け、新しい何かを私たちの前に提示してくれる企業だったように思います。ジョブズ氏がAppleを追われたあとに「NeXT」という会社を作ったことは、妙に暗示的であり、そのDNAは、今も息づいているのではないかと思えるのです。

 さて、どうなるでしょうか。
 Apple Watchが、iPhoneに代わるヒット商品となって社会を変えていくのかもしれませんが、もしかしたらそれ以外の何かが、その役割を果たすのかもしれません。いずれにせよ、Maxの次に来るものは、今までとは違う何かであるように思います。それがApple Watchのような既存のデバイスであったとしても、人々や社会に対する「あり方」がbrand newなものであること、そういうデバイスへの移行をもくろんでいるということが、Maxというベタな名称に込められているのではないかと妄想する、今日この頃なんですよね。

by masarujan | 2018-09-16 14:51 | ケータイ | Comments(0)

まあ、思いつきで書いてます……。落書きみたいなもんです。


by masarujan
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