やっぱりCommand + Spaceをやっちゃう(文字入力切り替え)
2008年 10月 27日
WordにはMac版もあるので、Macで作ってWindowsへ持っていけばいいのですが、いかんせん、文字の扱い方に違いがあり、両者完全互換というわけにはいきません。特にWindowsで作ったファイルをMacへ持ってくると、文字(行)がはみ出してしまうことがあります。逆にMacで作ってWindowsへ持って行くと、余分な空きができたり、必要以上に(思った以上に)文字が詰まってページごとの内容の収まりが悪くなったりします。
ということで、WindowsのWordで、お仕事をしていたというわけです。
基本的にMicrosoftのソフトって苦手なんですね。まあ、食わず嫌いなところは多々あると思いますが。とはいえ、Excelは常用しています。毎月の請求書はExcelで作っているし、いろんなデータの集計をしたり、サポートしているサイトのアクセス状況を一覧にしたりするのは、もっぱらExcelです。でもWordってあまり使わないんですね。
世間一般では「コンピュータと言えばWindows。ワープロソフトと言えばWord」と相場が決まっておりまして(その昔は一太郎だったけど)、Wordが使える(あるいはExcelやPowerPointが使える)ことが「コンピュータを使える」こととイコールだったりします。私的にはかなり納得できない状況ですが、まあ世間一般ではそうなんでしょうなあ。
さて、うちのメーンのコンピュータは当然のことながらMacなのですが、今回はWindowsを多用しておりまして、そのときに思ったことがありました。これはここ数日で思ったわけではなく、ずっと前から思っていたのですが、基本的にはWindowsを多用しないので「ま、いっか〜」と流していたことでした。
それは「文字入力の切り替え」なんですね。
Windowsで作られたファイルをよくいただくのですが、数字やスペースが半角であったり全角であったりと混在しているものをよく見かけます。これは、いわゆる半角と全角を混同して入力したためである場合が多いようです。Windowsの場合、文字間が自動的に詰まって見えるようになっているのでそういう勘違いが起きるのでしょうね。
あるいは、ちょっと目立たせたい数字の場合は全角を、そうでない場合は半角を、なんて使い方をしていらっしゃる方もいます。でもこれ、Macへ持ってくると異様なんです。商業印刷の世界ではやはりMacが主流なので、Windows上で書かれた文字を印刷に使おうとすると(Mac上で編集すると)、全角と半角の混在はとても見苦しく、結局全部、半角にするという作業が必要になってきます。どうしても目立たせたい数字等は、フォントや色を変える方が効果的ですし。
で、なんの話でしたっけ?
あ、そうそう、入力の切り替えですね。
Macをお使いの方なら知っていることですが(新しいユーザーの中には知らない方もいるかも)、日本語と英語の切り替え(いわゆる全角と半角の切り替えのような感じ)をするとき、Macでは「Command + Space」を使います。Commandはコマンドキーといって、リンゴのマークが付いているキーです。Spaceはその名の通りスペースキーです。これを押すことで、英語と日本語が順に切り替わります。本来は、そういう使い方をするべきではないという意見もありますが、一般的にはこれが便利なので使う方が多いと思います。
ちなみに「Command + Space」は、日本語と英語を切り替えるための操作ではないのです、実は。Macをお使いの方は、試しに画面右上の文字入力の切り替えのところで、マウスで初めに「ひらがな」を選び、その後すぐに「カタカナ」を選んでみます。その後「Command + Space」を繰り返すと、入力状態が「ひらがな」「カタカナ」を繰り返します。要するにそういうことなのです。二種類の入力方法の切り替えに使うことができます。だから英語とフランス語を切り替えて使う、みたいなこともできるわけです(たぶん)。
※[追記]Mac OS X 10.11あたりから、デフォルトの状態だと「Command + Space」では文字入力の切り替えができないようです。これについて、こちらに少し解説等を載せています。
さて、この「Command + Space」はとても便利なのですが、最近のMac(といっても数年前からですが)のキーボードには「かな」キーと「英数」キーが付くようになり、そちらを使う方が増えてきました。これを押せば日本語になったり英語になったりします。「Command + Space」をする必要がありません。うちの息子たちなど、これらのキーで切り替えをやっているようです。
でもね、それはJISキーボード(日本語のキーボード)にだけであり、USキーボードには、そんなキーはもちろんありません。
私は、Macを使い始めた1991年からずっとUSキーボードを使っているので、結局は「Command + Space」を使っているというわけです。
初めてのMacを買うとき、JISかUSか、どっちのキーボードにしようか迷ったのですが、販売店の方に「ローマ字入力しかしないならUSでいいですよ。キー表面のひらがなは、じゃまなだけですから」と言われ、素直に従ったのでした。考えてみればその通りで、かな入力は全くできないので、JISキーボードである必要はなかったのです。
さて、めちゃくちゃ前置きが長いですが(いつものことだなあ)、Macで入力の切り替えをするとき「Command + Space」を使いますので、Windowsでの入力切り替え時もついこれをやってしまうわけです。Windowsの場合は「半角/全角」キーで切り替えるのですが(または、alt +「半角/全角」)、これが意外にに面倒なんです。というよりも、Macで「Command + Space」に慣れているため、ついそれをやっちゃうわけですね。ですからWindowsで入力するたびに「ああ、またやっちゃった」と苦々しい思いを繰り返していたのでした。
でもね、元来メーンがMacなので、Windowsで文字入力ってあまりやらないのです。だから「ま、いっか〜」で過ごしてきましたが、ここ数日(金・土・日が山でした)、Windows版のWordを使いまくっていたため、上記のことが肌身にしみてきたわけです。
で、その仕事が終わった今日の朝、ちょこっとググってみました。そしたら、同じようなことを考えている人っているんですねえ。そしてこれを解消してくれるソフトを作ってくださっている方がいたんですよ、これが。
早速ダウンロード。その名も「CmdSpace」(まんまですが(^_^;)。
これ、すごくいいです。秀逸です。当然のことながらWindowsのソフトなんですが、使い勝手がとてもいいです。
ダウンロードして解凍したら、適当な場所に置きます(どこでもいいみたい)。で、アプリを起動するわけです。これだけ。さらに、起動するとWindowsのタスクバー右端(ここって名前があったっけかなあ?)にアイコンが出るので、これをダブルクリックで設定ができます。そもそもWindowsにはコマンドキーがないわけですから、どのキーをコマンドに当てるかを決められるわけです。alt、cotrol、windowsのどれかのキーに割り当てます。つまり、この三つのどれかのキーを押しながらスペースキーを押すと、入力が日本語・英語と切り替わるようになるというわけです。Macでの「Command + Space」と同じようなことができるわけ。
で、早速、サブマシンであるMacBook内のWindows領域にインストール(と言ってもダウンロードして解凍するだけですが)。上記の設定で、コマンドキーをWindowsキーにしてみました。私のMacBookは、当然のことながらUSキーボードですのでスペースのすぐとなりにコマンドキーがあります。Windowsマシンの場合、スペースの横にWindowsキーが付いていることが多いじゃないですか。だったら設定をWindowsキーにすれば、まさに「Command + Space」で切り替えができるようになるんじゃないかと期待したわけです。
で、MacBookのWindows上でテスト。メモ帳を開いて、まずは日本語入力。続いて「Command + Space」を押して入力すると、なんと英語入力になる! ビンゴです!
いやあ、感動的ですねえ。
もともとのWindowsマシンではまだ試していないですが、もちろん大丈夫なはず。だってMac上のWindows(うちはBoot Campに入れたWindows XPをVMWare Fusionで呼び出しています)で大丈夫だったんですからね。
これまでMacBook上のWindowsで文字入力をする際、画面に出てくる入力切り替えウインドウをクリックしたりしていました。あるいは、Windowsでも効く「alt + `」を使っていました。「`」は、概ねキーボードの左上にあるキーですね。
ところがSynergyというソフトを使うようになって、三つのコンピュータを一つのキーボードとマウスでコントロールするようになってからは勝手が違ってきました。Synergyを使えば、MacもWindowsもLinuxも、一つのキーボード・マウスでOK。めちゃくちゃ便利なので使い続けていますが、そのキーボードってのがHHK(Happy Hacking Keyboard)といいまして、ちょっと普通とキーの並びが違います。左上の「`」がある位置にエスケープキーがあるのです。だから上記の「alt + `」が使えません。てことで、とても困っていたのですが、今回の感動的なソフト「CmdSpace」のおかげで、難なく切り替えができるようになりました。これはいい、これは「神」ですな。
ということで、久々に「これはいいフリーウエアだ」と言えるものに巡り会って感動しております。
そのほか、iPhone上でいろんなアプリをダウンロードして遊んでおり、結構これが楽しいです。これについては、また機会を改めてってことで。
※追加情報
その後、もともとのWindowsマシン(Think Pad Windows XP)にCmdSpaceを入れて試したところ、メモ帳はOK。でもワードパッドとWord2003はダメでした。ExcelはOKだし、ほかのソフトもよさげなんですが、Word系がだめですね。MacBookの方のWindows XP上では、Word2000とワードパッドでもちゃんと切り替えができます。ただしMacBookの方のIM(FEP)はATOKで、Think Padの方はデフォルトのIMEなんで、その違いがあるかもしれません。あるいは、Word2003の何かのキーボードショートカットとダブっているとか? 詳細は不明ですが、まあWordはあんまり使わないからいいかと(笑)。
※追加情報 2
上の方で「HHKキーボードでは、キーの位置が違うため『alt + `』が効かないと書きましたが、どうやら私の勘違いだったようです。HHKキーボードはMacでもWindowsでもUnixでも使えるのですが(もともとはUnix用だとか)、裏に付いているディップスイッチでOSに合わせた設定ができます。うちではMac OS用にしているのですが、そのままでWIndowsにつなげると(Synergyを介しています)、altキーがaltと認識されず、なんとCommandキー(HHKにはコマンドキーがあります)がaltと認識されてしまうようです。今日、そのことに初めて気がつきました。
ということで、純正WindowsマシンのThink Padで試したところビンゴでしたが、MacBook上のWindows XPで試すとダメなんですね。う〜ん、なんでだろう。で、よくよく試してみると、なんとMacBook上のWinでは、altはaltなんですよ。でも「alt + `」が効かない。Think Pad上では効くのに(どちらもHHKキーボード)。謎です。
でもま、「Command + Space」で切り替えられますから、全く問題なしですね。
※追加情報3
MacBook Proに入れたWindows7上では、CmdSpaceがうまく機能しませんでした。ググってみると「64bit版はダメ」という記述も見られます。うちのMacBook Proに入れたWindows7(VMWare Fusionで)は64bit版なので、そのためでしょうか。
AppleK for VMWareというものを使うと、VMWare上のWindowsがMac同様に扱えるそうですが、まだ試していません。
特に、パワポで、毎回青い線になっていること、とか。